【モバマス】雪解けと春の夢-SS速報VIP

【モバマス】雪解けと春の夢

↓ 1- 覧 板 20

3:名無しNIPPER[saga sage]
2017/09/19(火) 23:19:31.93 ID:cQ0XVdLD0
北海道の冬は、言うまでもなく寒い。
でも、私はきっと、もっと寒い冬の中にいた。

4:名無しNIPPER[saga sage]
2017/09/19(火) 23:20:16.96 ID:cQ0XVdLD0
教室へ着いても、誰かと挨拶を交わすことはなく、そのまま自分の席へ。
近くの机でクラスメイトたちが楽しそうに会話しているのを聞き流しながら、1時間目の授業の支度をする。
もうすぐ三年生へ進級する大切な時期、逆に言えば忙しくなる前の最後の自由な時間。みんなが浮き足立つのも分かる。
先生が入ってきて、朝の会が始まる。特別なイベントも無い、ありきたりな1日。

5:名無しNIPPER[saga sage]
2017/09/19(火) 23:21:14.66 ID:cQ0XVdLD0
授業中も、休み時間も、私はひとりだ。

いじめられているのとは少し違うような気がする。ただ、誰も私に近寄らないし、私も誰にも近寄らない、ただそれだけと言ってしまえばそれで終わってしまう。

何故、と聞かれれば、怖いから、と答えることになるのだろう。

以下略 AAS

6:名無しNIPPER[saga sage]
2017/09/19(火) 23:21:52.33 ID:cQ0XVdLD0
独りでいることに全く慣れない訳ではない。もう、それなりに長い時間を過ごしてきた。
それでも、寂しいものは寂しい。
しかし、今更誰かに話しかけるような勇気が、私には無かったのだ。
私の雪色の髪も青い瞳も、なんだか忌まわしいものに思えてしまう。

以下略 AAS

7:名無しNIPPER[saga sage]
2017/09/19(火) 23:22:19.06 ID:cQ0XVdLD0
ああ、きっと私はこのまま歳をとって、人知れず生きていくのだろう。
やはり、それは少し、寂しい。

そう、思っていた。

8:名無しNIPPER[saga sage]
2017/09/19(火) 23:23:16.14 ID:cQ0XVdLD0

長い、夢を見ていた気がする。

少し前の事なのに、ひどく昔のように感じる、永い永い冬の季節の記憶。

以下略 AAS

9:名無しNIPPER[saga sage]
2017/09/19(火) 23:24:41.78 ID:cQ0XVdLD0
眠い目をこすりながら食堂へ向かうと、もうみんなは朝食を食べ始めていた。

「あーにゃん！おっはよーにゃあ！」

「Доброе утро、ミクは朝から元気、ですね」

以下略 AAS

10:名無しNIPPER[saga sage]
2017/09/19(火) 23:25:57.72 ID:cQ0XVdLD0
「あ、そうそう、今日あーにゃんの誕生日でしょ？夜にここでホームパーティするから楽しみにしててね！」

「ダー、分かりました。…でも、そういうものはサプライズでやるのではないのですか？」

「あー…それはみく達も考えたんだけどね」

以下略 AAS

11:名無しNIPPER[saga sage]
2017/09/19(火) 23:26:30.94 ID:cQ0XVdLD0
プロデューサー。
私に雪解けをもたらしてくれた人。
この髪も瞳も、綺麗だと言ってくれた人。
私をアイドルにしてくれた魔法使い。

以下略 AAS

12:名無しNIPPER[saga sage]
2017/09/19(火) 23:27:19.46 ID:cQ0XVdLD0
朝食を食べ終えて、遅刻しないうちに寮を出る。
中学三年でアイドルになり、都内の中学に転入した後、レッスンをしながら勉強をして都内の高校へと進学した。
今年度から本格的なアイドル活動が始まり、少しずつ出演を増やしている。

教室へ着くと、数人のクラスメイト達が近寄ってくる。

以下略 AAS

27Res/11.73 KB

↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20

VIPサービス増築中！
携帯うpろだ|隙間うpろだ