8: ◆stww/BS79E[sage saga]
2017/09/18(月) 22:32:07.14 ID:+WUEUeTu0
「都と読むのか?」
「いえ……ちょっと違います」
何となく直感で都が関係しているのは分かるし、この本のことを隠そうとしているのも分かる。
「なぁ、頼子」
「……はい」
「ウチはこの本を読まなかったことにするから、ちょっと協力してくれないか?」
「協力……ですか?」
ウチは、ちょっとやりたいことを頼子に相談してみる。
「ふふっ。それでしたら、こんなのはどうでしょう?」
頼子は、嬉しそうに案を出してくれる。
「頼子……凄いな」
「そうですね……名探偵と戦う存在ですから」
「名探偵……アイツは迷う方じゃないのか?」
「ふふっ。今度は美玲ちゃんのぬいぐるみを標的にしてみましょうか?」
「おい、それはダメだぞッ!」
「分かっています」
ウチのお気に入りを狙われそうになって、少し焦ってしまう。
「その条件で行うのなら……本は置いておかないといけませんね。……あ、私が少し先導しましょうか?」
「頼子の好きにしていいぞ。アイツには迷宮入りでもいいんだ」
「あら、厳しいのですね」
「だって……こんなさびしいおやつ……いやだし」
ちょっとだけ本音が出てしまう。
「……そうですね。その気持ちは分かります」
「だから、ウチはコレと置手紙を残して帰るッ」
そう言って、頼子に習った通りに紙に文字と仕掛けを作って、ペットボトルを持って帰った。
18Res/14.28 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20