百合デレラ
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43:名無しNIPPER[age]
2017/09/25(月) 01:07:35.03 ID:1gfkrdvnO
父上が死んでから、貴族の仕事は継母と姉達がやっている。

幸いこの国は他国と違い女性軽視があまり無いので誰にも反対されず、官職を受け継ぐことができた。

父上のしていた仕事はパーティー会場のセッティングだ。

お城で開かれるパーティーや他国の使者がやってきた時の食事会などを任されている。

予算の範囲内での食材の発注や検品作業を行い。

パーティーに訪れる方々の好き嫌いを聞き取り料理長と共に献立を試行錯誤したり机や椅子、装飾品の配置を確認し、パーティーを盛り上げる催し物を考えたりする。

時には有名劇団と有名音楽隊とも交渉しなければならない。

普段は暇だが行事ごとがあると忙しくなる仕事だ。

そして近く舞踏会が開かれるので継母達は忙しなく働き、夕方まで帰ってこない。

先ほどまで椅子にしていた義姉も仕事に不備があった模様で城に呼び出された。

なので今は一人だ。

掃除なども普段は手を抜いているので遅いが一人の時は要領よく行いすぐに終わらした。

家族が帰ってこない時はこうして時間を作り外で動物達と戯れている。


シンデレラ「そろそろ…お姉様達がお城から帰って来る頃だわ」

夕暮れ時になり、動物達に囲まれた私は立ち上がり家に戻ろうとした。

野良犬「ヘッヘ」シッポフリフリ  

リス「チュウ!」テノヒラニノッテイル

クマ「グウ…」アタマヲグリグリヲオシツケル  

うさぎ「……」ヨリソッテイル 

猿「キキ!」アシニダキツク  

だが動物達はわたしが帰ることを察したのか、なかなか帰そうとしない。

シンデレラ「フウ…困ったわ」

わたしは嬉しそうに困った。









お姫様「畜生達…早くシンデレラをお家に帰らせてよ…私がシンデレラのお家を知ることができないじゃない」



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