七尾百合子「プリムラの花に、言の葉を乗せて」
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27: ◆TDuorh6/aM[saga]
2017/09/29(金) 18:25:13.74 ID:mEfCliWxO



 ピロンッ、と。
 スマホに通知が届きました。
 
『姿は見えないし声も聞こえないけど、俺は百合子の事が大好きだよ』

 プロデューサーさんから届いたラインを眺めて。
 これはきっと、そういう恋の魔法なんだ、って。
 それなら、こんなもの要らない。
 もう一度自分で、始めてみせる、って。

 私は、全てを決意したから。

 もちろん、諦めたわけじゃありません。
 私の心は弱くても、私の想いは変わっていませんから。

 プロデューサーさんに、電話を掛けました。
 2コールで出てくれた、言葉も姿も見えないプロデューサーさんへ。
 私と付き合ってくれて、私に付き合わせてしまったプロデューサーさんへ。
 私は、全てを届けます。

 花しか残っていないプリムラに、私は言葉を乗せました。

 青春の始まりと悲しみの花に。
 無言の愛を謳う花に。
 何度だって恋してみせる、と。
 きちんと、言葉で愛を伝えてみせる、と。



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