90: ◆Vcl4B/DaxY[sage saga]
2017/09/23(土) 08:56:10.71 ID:oU2sc1Yl0
>>89 訂正
加々美「パンケーキって良いわね。丸くて……何枚も重なってるとなんか可愛いわね」
米菓「そうですね……米菓も好きですよ」
米菓「焼きあがった時、同じ形のパンがいくつも並んでいる光景……」
米菓「でも、一つ一つが違ってて……」
米菓「……ああ、早く帰りたいのです」
米菓ちゃんは少し寂しげだった。朝のような混乱は抑えられているけど、それでもやっぱり不安なんだろう。
……不安じゃないはずがないですよね。ここに来たのも、今の状況も突然の事ですから。
加々美「ね、米菓ちゃん、アタシにセットさせてくれないかしら?」
米菓「え?」
加々美「ほら、だって……」
米菓「……ど、どうせ米菓の髪型が気に入らないのでしょう? ほっといてくださいよ!」
加々美さんの言葉を、米菓ちゃんが遮る。
米菓「米菓は、パンに変な物が入りさえしなければそれでいいのですから……」
加々美「気に入んないなんて事は無いわよ! とっても似合っているし……」
加々美「ただ、ちょっとアクセント加えたりしてみたいななんて」
加々美「それにパンケーキのお礼もしたいしね」
米菓「うぅ……」
加々美「その髪って自分で巻いてるの? それともご家族の人とか? それかいきつけの美容院でも……」
米菓「そっ、そんな事どうだっていいじゃないですか!」
米菓ちゃんはそっぽを向く。 表情にはわずかな照れが見える。
米菓「……もうっ! 自分で巻いてるのです!」
米菓「いつもはお父さんが巻いてくれるのですけど……」
米菓「お父さん……無事でいるでしょうか……」
米菓ちゃんは一層寂しそうに俯く。
米菓「食中毒や異物混入なんか起こして経営難になっていないでしょうか……」
加々美「……お父さんってそんなに危なっかしい感じなのかしら?」
米菓「そりゃもう……」
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