69: ◆Vcl4B/DaxY[saga]
2017/09/20(水) 02:16:14.44 ID:pPJyABgX0
【1F ゴミ置き場】
扉を開いた先は殺風景な空間だった。
稲羽「……」
血塗れの廃材……
さっき杯君が突っ込んだというのがこれですね。
天草「これは幸運の方」
稲羽「天草さん……」
天草さんは手を合わせ、優しく微笑んでいる。
稲羽「あの……それは?」
天草「お祈りに御座います……廃棄物が安らかに眠れるよう」
稲羽「廃棄物が……ですか?」
天草「ええ、彼らも元は何かの役目を担っていた者……死してその役目を終え、後は天に帰すのみです」
彼の言いたい事はなんとなく分かる。
私の着ている兎さんだって……私にとっては生きている者と同義な感じがします。
天草「物への感謝を忘れずに過ごし、壊れた時には丁重に供養を執り行う……これこそが、物との健全な共生です」
稲羽「……」
私も……見習わないと。
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