15: ◆Vcl4B/DaxY[sage saga]
2017/09/15(金) 22:05:13.89 ID:AOdWhDCI0
【体育館】
中庭の扉を出た。
扉を開くと、眩い光が差し込んで……目の奥を深く突き刺す。
少しすれば眩さも薄れていき、景色をはっきりと認識出来るようになっていく。
稲羽(ここは……)
広大な空間。少し古錆びた玉座が鎮座している。
床には煤けた赤い絨毯が敷かれていて、天井にはシャンデリアが吊るされている。
その重鎮さと、色褪せながらも豪奢な雰囲気は、西洋の古城を彷彿とさせる物だった。
けど……
稲羽「……」
王座はステージ上にあって……天井からはバスケットボールのゴールと……
ここは何というか、体育館と古城がそのまま融合したような空間だった。
???「ひええええん」
そしてその空間の中央に、数人の男女が集っている。
???「ノウマクサンマンダボダナン……――……」
???「oh、お経ですか?」
彼らの様子を窺う。
不安そうな人、考え込んでいる人、逆に平然としている人……様々だった。
橘高「これで全員だ」
稲羽「全員……」
橘高「この場には超高校級と呼ばれている人間が16人集まっている。それ以外の人間は確認できなかった」
稲羽「超高校級の人間だけ……ですか?」
橘高「ああ。どうにも奇妙な話だが……一先ず素性だけははっきりさせておけ」
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