【安価・コンマ】オリ主トレーナー「ブイズとイチャイチャする」【ポケモン】★2
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891:名無しNIPPER[saga]
2020/07/26(日) 00:13:28.62 ID:U14a2zi50
鏡を見ていた。いつもより気の抜けた顔だ。頬に赤みがさしている。

熱はないけど熱をあげてる、今日の私はあの子にお熱……そんなソングロイドの歌詞があった気がする。

ついに私はカナタさんと恋人になった。夢なら一生冷めてほしくない。これが一時の熱なら一生熱が冷めないでほしい。

もしかしたら私は、ゴミ漁りをしていたあの頃よりもマシな私になれてるんじゃなかろうか。恋をすることで変われてるんじゃなかろうか。

"欠陥ポケモン"誰かにそう言われた気がした。いや、この声は『誰か』じゃない。この声はいつも聞いている。

そう、私の声だ。鏡の向こうの私が舌を出した気がした。

確かに苦笑いしかできない。でも、この笑顔はカナタさんに褒められた笑顔だ。批判されても、彼の好きでいてくれる私のこの笑顔は自信を持ちたい。

「本当にそうなの?」思い切って問いかけた。

"そうだ、お前は醜いポケモンだ"声が返ってきた気がした。そんなはずはない。だからこれはきっと内なる声だ。

「そんなはずない。これは、立派に私だ」

"そう、立派にダメな欠陥だらけの私だ"

「欠陥でも、カナタさんは私と恋人になってくれた」

"恋人?私が?あの素敵イケメン超人のカナタさんと?からかわれてるのに気づいてないの?"

「そんな、こと……ない。カナタさんは嘘をつかない」

何とか平静を保つ。私はもう彼と恋人だ。ならきっと、この場にいなくてもカナタさんは心で傍にいてくれている。ならきっと無敵だ。

逃げたい、けど私はもう逃げない!

"私さ、恋人ってわかってる?意味。つがいになるってことだよ?ボロだらけのぼろきれの私が、あのカナタさんと恋人になるんだよ?"

「そうだよ」

"つがいならお互いの心がわかるってもんじゃないの"

胸に言葉が詰まった。首を縦に一度振った。鏡を精一杯睨み返した。

"そう思うなら、普段からしたいことしてみれば?"

視線が窓を向いた。外だ。

"本当に私の心が分かってるなら、普段から私がどうしたいかカナタさんもわかっているはず"

"簡単、簡単、とっても簡単。たった一つの賢い問い方。本当にカナタさんが私のことを分かってくれているなら"


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