7: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/09/12(火) 06:38:40.64 ID:UqQkvsyl0
「それにお給料の話なら、春香より私の方が断然多く稼いでるから」
「あ、そう」
「むしろ必要になったらいつでも言って? 私は喜んでお金を差し出すわ」
「あのさ、そういうの外では絶対言わないでね? 私が千早ちゃんにたかってるように見られそうだから」
親友との給料格差に少々凹むそこ売れ春香。
確かに千早はCDだって売れているし、歌番組やイベントにも引っ張りだこ。
ラジオ番組も持っているし、水着の写真集だって出していた。
よくよく考えてみるまでも無く、自分より稼いでいるのは当然で……話を戻そう。
「で? それじゃあ一体全体千早ちゃんは、ミリシタの何に悩んでるの?」
「だからこれ、この携帯電話が問題なの」
「携帯電話が問題って、急に壊れでもしちゃったとか――」
そこまで口にしたところで、春香も千早が言わんとしている彼女の悩みを理解した。
目の前のテーブルに置かれた千早愛用の携帯電話。
それはいわゆるガラケーで、液晶の付いた蓋の部分がパカパカと開いたり閉じたりするその姿は
一部の年代になんとも言えぬノスタルジーを感じさせたりするとかしないとか。
スマート・フォンが一般に普及する以前において、世間で携帯と言えばこのガラケー。
いわゆるフィーチャー・フォンを指す言葉だった。
……PHS? はて、何のことやら。
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