男「幼馴染って負けフラグだよな」 幼馴染「え!?」
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27: ◆bOIdeHuXhE[saga]
2017/09/16(土) 00:23:03.21 ID:5jp5rrtj0
男(くそー、急に降ってきたな……。まあ、これならすぐ止むだろ。とりあえず雨宿りを……)

 男は商店街に軒を連ねる八百屋の中にとっさに入った。
あのまま雨ざらしに突っ立っていたらすぐに湖にでも飛び込んだかのような状態になるのは明白。そう言い切れるほどの豪雨だった。

男(雨宿りさせてもらっておいて何も買わないのも申し訳ないな)

男は八百屋の中の様子をあらためた。

男(八百屋……っていうよりちょっとした市場みたいだ。中のスペースは案外広いな)

男(うおっどの野菜も新鮮で安いな!? この店今まで来たことなかったけど、これは大発見かも。あとで妹と一緒に来よう。)

???「サンビャクジュウハチ!サンビャクジュウキュウ!サンビャクニジュウ!」

男(……ん? 何だこの声、一定のリズムで数えてる……? それにこの声……女?)

女の声は店の奥、半開きのドアを隔てて聞こえてくる。

男(なんでだか気になる……。でも店の裏覗くのはマナー違反だよな……)

だが、男はどうしてもその扉の向こうが気になった。その中を見なければいけないような気すらした。だから、男が中の様子を覗き込んでしまうのにたいして時間はかからなかった。

???「428! 429!…………!」ブンッ

男(やっぱり女の子だ、いや、それよりも……)

男がみた光景、それは、不思議なものだった。
男の目の前にいる少女は、よく通る声で数を数えながら素振りをしている。その手に握るのはバットでもなく、ゴルフクラブでも、テニスラケットでもない。
そう、それらのどれよりも太いグリップを持つ棒状の――




大根だった。



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