26: ◆bx6hWDVQmQ
2017/09/09(土) 01:09:00.06 ID:Gw/LBJoB0
鞠莉 「この街の澄んだ空気…豊かな自然、透き通った海。全てが魅力的だった」
梨子 「いい街ですよね。来たばかりの私でも、そう思います」
鞠莉 「そう、いい街よ。だからこそ…父がね、この街にホテルを建てると言い出したの」
梨子 「…ここからでも見える、あの大きな空き地ですね」
鞠莉 「ええ、あそこにホテルが建つ予定だったの。このmarvelousな景観、リゾート開発するには最適よね?」
梨子 「そうかもしれません。けど、街の人たちは…」
鞠莉 「Exactly。ホテル建設に反対した人は少なくなかったわ。…理由は色々。日差しが遮られるとか、街の空気が乱れるとか、etcetc…けど慣れたものよ。そんなのは開発業者の常だもの」
鞠莉さんは手をひらひらと泳がせ、偽悪的に笑を浮かべる。地元の声を聞くふりだけをして強引に開発を推し進める。そんな小原家への自嘲が含まれているように見えて。
そこでふと、鞠莉さんの目が暗さを宿す。
鞠莉 「けれど、ある日ね…」
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