4: ◆97Mk9WqE8w[sage saga]
2017/09/07(木) 21:07:44.80 ID:qeoTwk+V0
少年が好みそうなカッコいい自転車とともに、背丈は高くないものの凛々しい後ろ姿の少女がいる。
深い緑をうっすらまとった長い髪が爽やかに風にそよぐ。
まゆは彼女に近づき、声をかけた。
「光ちゃん?」
「あっ、まゆ姉! 偶然だね!?」
同じ事務所の後輩、南条光であった。
光の横に視線を移すと、おばあちゃんが一人立っていた。少し背が曲がっているが、品の良い洋服を着こなし、シルバーのフレームがきれいなメガネをかけ、ブラックの小さな袋を手に下げ、アーガイル・チェックの洒落たキャメルカラーのキャリーケースをわきに置いている。
「実はさ、おばあちゃんが道に困ってたから、放っておけなくて」
「孫に会いに来たんですけども、バス停がどこにあるかわからんくなってしまってねぇ」
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