99:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 18:04:30.21 ID:+EtVRVLso
――朝。
うっすらと目を開いて、そこにあったものは……私の大好きな人の後ろ姿。
朝弱いくせに、私よりも早起きしちゃって。
こんなときくらい、私が起きるまで待っててくれたらいいのに。
手を伸ばして、向日葵の背中をつんとつついた。
向日葵「あら……?」
櫻子「……ふふっ」
向日葵「おはよう。だいぶお寝坊ですわよ」
櫻子「……なにしてるの? 宿題?」
向日葵「ちょっと待っててくださいね……もうすぐ書き終わりますから」
丸テーブルを出して、向日葵は卓上で何かを書いていたようだった。
目をこすって起きながら、後ろから近寄ってそれを眺める。
櫻子「え……」
そこにあったのは……大きな落書きがされている婚姻届と、真新しい婚姻届だった。
向日葵「……よし、できた。あなたもほら、こっちにサインして?」
櫻子「な、なにこれ……こんなの持ってたの……!?」
向日葵「花子ちゃんたちが昨日くれたんですわ。そっち覚えてます?」
櫻子「あははは……こんなん書いたんだっけなぁ……///」
向日葵「それじゃあペン持って……ほら、こっちにあなたの名前を」
櫻子「わぁ……」
向日葵にうながされ、渡されたペンで該当箇所に名前を書く。
ちょっとだけ手が震えちゃったけど、上手にかけた。
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