30: ◆Si5ECPaBLY[sage saga]
2017/09/07(木) 03:34:26.48 ID:c6PUDvkw0
まゆ「……そういえばPさん?」
P「……なんだ?」
まゆ「……ちひろさんに助けを求めても無駄ですよぉ?」
P「……!?」
まゆ「あ。こんな風に動揺させるのもいいですね……。うふふ」
P「……」
まゆ「ちひろさんは私の味方……、いえ、共犯者、と言った方が正しそうです……。この計画を成立させるために、ちひろさんには協力してもらってるんです
よぉ?」
P「ちひろさんが……?」
まゆ「あは。Pさん、Pさん。そんなぼーっとしないでください。私を見て?」
P「……輝子と森久保もか?」
まゆ「あの二人は違いますよ? 二人は……そうですね。観客です」
P「……二人は何を見ているんだ?」
まゆ「それは勿論、私たちです。私たちは今、劇をしているんです」
P「……まゆが主役で、」
まゆ「違います。主役は私じゃありません」
P「……俺か」
まゆ「それもハズレ」
P「……」
まゆ「いいですか? この物語には主役なんか必要ないんです。もしいるとしても、それを決めるのは演者の私たちじゃありません。決めるのは見ている人た
ちです」
P「輝子と森久保が?」
まゆ「もぅ。そうじゃないですよぉ」
P「……」
まゆ「……もうそろそろこのお話は中盤に差し掛かってるころでしょうかねぇ」
P「まゆ、さっき電話をした。あいつは……」
まゆ「それ以上言わないでください」
まゆ「それ以上言ったら、私でもどうするかわかりませんよ?」
P「……」
まゆ「……ファンタジー? 推理モノ? SF? 違います。このお話は、れっきとした青春恋愛なんです。余計な要素を持ち込まないで」
P「……この前のこととは関係ないのか?」
まゆ「……全く関係ないと言えば、それは嘘です。だけどいつかやらなきゃいけない。そう思ってた。だからちょうどいい機会だったんです」
P「……そうか」
まゆ「……私たちはここにいるだけでいいんです。それだけで劇は進んでいきますから……」ギュッ
P「……」
まゆ「うふふ。うふふふふ」ギュウウウ
P「……」
P(劇、青春恋愛、か)
195Res/175.13 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20