29:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 01:42:20.98 ID:+EtVRVLso
赤子のようにわあわあと泣く櫻子を抱きしめ……私も想いを注ぎ込むように、ゆっくり語りかけた。
大好き。
私も櫻子のことが、大好きですわ。
出会った最初の最初から、ずーっとずっと、大好きでした。
私はあなたを、心の底から、運命の相手だと思います。
あなたと出会えたことが、きっとずっとこれからも、私の生涯で、一番幸せなことでしょう。
あなたのいない人生なんて、これっぽっちも考えられない。
私はきっと、櫻子と一緒になるために生まれてきたんですわ。
いままで、いろんなことがありましたわね。
小さい頃の私は、引っ込み思案で、人見知りで、自分に自信が持てなくて。
あなたがいなかったら、友達の一人もできなかったかもしれない。
櫻子がいたから、櫻子が私をひっぱってくれたから、私は少しずつ変われたんですわ。
あなたのそばにいたくて。あなたと釣り合う女の子になりたくて。
でも、どんなに勉強ができたって、どんなにお菓子作りがうまくなったって、
私にとって櫻子は、いつも届かないくらい、輝いて見えていましたわ。
私たちは一緒に大きくなったけど、私があなたの背を追い抜かしたくらいから、些細なケンカが増えましたわね。
向日葵に負けたくない、向日葵のくせにって、あの頃からよく言ってたっけ。
今でもそれは変わらないですけど、そんな子供っぽいところも、全部全部、私は愛しく想います。
私もついつい張り合ってしまうことがありますけど、本当はいつだって、あなたのことが大好きですわ。
きっとこれからもいっぱいケンカをしちゃうと思いますけど、これだけは忘れないで。
私は、絶対にあなたのことを嫌いになりません。
だから、どうかあなたも、
私のことを、ずっと好きでいて。
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