44:名無しNIPPER
2017/09/14(木) 17:02:38.00 ID:WUZ1iABd0
夕日に染まった海を見渡しながら話を続ける。
「この海、覚えてるか?前にみんなで来たことあるだろ」
「ええ、しおりまで作ったんだもの、覚えてるに決まってるじゃない」
「ビーチバレーしたり、かき氷食べたり、いろいろやったよな」
「ガヴリールったら、最初は外でもゲームしようとしてたわよね」
「……最初は、ちょっとめんどくさいなって思ったよ。でも遊んでるうちにだんだん楽しくなってきてさ。それってみんながいたからだと思うんだよ」
「クリスマスとか初詣とか、イベントごともみんながいるからめんどくさいけど楽しめたし」
「ガヴちゃん……いつになく素直すぎて、本物のガヴちゃんかどうか疑わしくなってきました」
「うるさいな、今日は特別。一度しか言わないから耳かっぽじって聞いとけ」
深呼吸して、取り留めもなくなってきた感情を結びあげる。最後に、想いを言葉に変えよう。
「今日は珍しくいろんな奴に会えて、みんないい奴ですごく気持ちが軽くなった。それでもまだ足りなかった。心の穴を埋める、何かが」
「私の寂しい気持ちとか、孤独感とか、傷ついた心とか、そういうのでぽっかり空いた穴を埋める存在だ」
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