25:名無しNIPPER
2017/09/11(月) 10:50:48.46 ID:8WPegUIn0
マスターが鼻歌を歌いながらコーヒーをテーブルに運んでくる。こういう時のマスターは本当に嬉しそうだ。
カウンターに戻ったのを確認すると、タプリスはぐっと顔を寄せて話しかけてきた。
「で、先輩は今何をなっているんですか?」
「何って……今まで通り家でダラダラ、自由に生きてるよ」
「なっ……なななななっ!!」
握った手に力を込めてわなわなと震えるタプリス。あ、やばい。
「天界に戻れなかったのは先輩のミスのせいでしょ!?それなのに反省もしてないんですか?」
「タプリス……声、大きい……」
黒奈に袖を掴まれて注意され、はっとするタプリス。カウンターを振り返ったが、マスターはご機嫌でグラスを磨き続けている。
「すみません、つい……」
「いや、私も悪かった……。でも、ちゃんと反省してるよ。天使的行為もやってるしな」
「ほんとですか!それなら良かったです!」
ほんとうに、たまーにだけど。外に出たときに堕ちてるゴミを拾ったり道案内をしたり。
それだけで今までの駄天生活の埋め合わせにはならないけど。暇つぶしになるし、何より人を助けるのは悪い気分じゃない。
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