海未「あ、捨てアノマロカリス」
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19:名無しNIPPER[saga sage]
2017/08/31(木) 13:25:06.74 ID:qOOUY1hx0
海未「あの、穂乃果。こんなこと頼むのは図々しいとわかっていますが……常連のよしみで値引いてはいただけませんか?」

穂乃果「えー、120円に? それは無理だよー。だって一万倍だよ? その利益を取り戻すために穂乃果はあと一万倍努力しないといけないんだよ?」

海未「ですが、ちょうどあと一枚で1000なんです。1000ですよ、1000! これは凄いことだと思いませんか?」

穂乃果「うーん、確かに凄いけど……。お金がない人にはパンのシールを売れない決まりになっているからさ」

海未「それは国の偉い人が決めたのですか?」

穂乃果「そう、国の偉い人が決めたんだ。だから、いくら海未ちゃんでもパンのシールは売れないよ」

海未「仕方ありませんね。それでは、出直してきます」

穂乃果「うん、仕方ないね。仕方ないけど仕方ない。またきてねー」

海未「ええ。穂乃果も忙しそうですが頑張ってください」

その言葉は来店のチャイムにかき消されて穂乃果の耳には届かなかった。

私はパンのシールブームが終わってからパンのシールを買いに行こうと思いました。

流行というのはロウソクの芯が短くなっていくように時間と共に移り変わるものだと知っていたからです。

しかし、パンのシールブームは1週間、2週間、もっと時間が経っても続きました。

私は毎週穂乃果のお店の前を通るたびにお店が一段ずつ改装されて天に向かって伸びていくのを見ました。

それはいつかお月様を串刺しにできる勢いでした。


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