荒木比奈「なぜ私がプロデューサーを避けるのか」
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19: ◆U.8lOt6xMsuG[sage saga]
2017/09/01(金) 00:16:31.93 ID:2OqBKnfl0
タオルは二つに分かれて積まれていて、左のブロックはタオルだけが積まれて収納してあったけど、右のブロックは一番上だけがタオルで、それから下は全部「そういう本」だった。
『For Adult Only』の文字が躍る、ピンクと肌色の比率が大きい表紙の本が目に飛び込む。
「どうしよう…」
私はコレを見つけたことを後悔した。こういうものを持っているからって、彼を軽蔑なんかしたりしない。男性である以上、こういう本は持っているだろうとある程度想像はついていた。
問題は、見つけてしまったこと。私も似たようなものを持っているから分かる。絶対に他人に見られたくないもの。それが他人に見られたと分かれば最後、待ち受けるのは絶望。
それにしては、隠し場所がわかりやすいような…男の人って皆そうなのだろうか?
まあともかく。私はこれは見つけてしまったと正直に言わない方がいいだろう。私はタオルをその本の上に置き直し、左の積み上げられたタオルから一枚とり、タンスを閉じた。
ふぅ、と一息つく。よし、これで私は何も見ていない。
「…」
立ったまま、少しだけ考え事をしてしまった。
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