199:名無しNIPPER[saga]
2017/08/27(日) 01:11:04.12 ID:C0VN0tby0
SILENT『あなたは戻るのではありません! 全部が消えてしまうわけではありません!』
SILENT『あなたが聞いた声は、音はっ! あなたが聞いた世界はっ! あなたの心に刻まれています……!』
梨子「心に……」
SILENT『記憶がなくなっても、あなたの心はなくならない。戻ったりしない。あなたはまた前に進むのです!』
梨子「……前に、進む」
SILENT『……』
SILENT『これから何かを選ぶとき、あなたはほんのちょっぴり、強くなれます。カードを封印するときのように』
SILENT『あなたは自分に、ほんのちょっぴり自信がつきます。多くの人を救った経験が、そうさせるのです』
梨子「覚えてなくても?」
SILENT『覚えてなくても』
梨子「一人ぼっちになっても?」
SILENT『あなたは一人ではありません。……これを言うのは、2度目ですね』
SILENT『思い出して。あなたの大切な人を。大切な仲間たちを』
梨子「……よっちゃんは、炎の壁の向こうから、助けてくれた」
SILENT『そうです。さくらうちの壁なんて、すぐに跳び越えてくれる仲間が8人もいるのです』
SILENT『記憶がなくなったとしても、彼女たちは変わりません。いえ、あなたと同じく前に進むのです』
SILENT『また出会える。また言葉を交わせる。また声を聞ける。また、壁を跳び越えてきてくれる』
SILENT『さくらうち、あなたは、仲間を信じてもよいのですよ』
梨子「壁を越えてくれる、仲間……。ここにも、来てくれるのかな。私、みんな声が聞けないの、怖くて」
SILENT『ええ、あなたは既に受け取っていますよ。音がなくとも、聞こえる声を……』
梨子「え……」バッ
堕天使†ヨハネ『私たち、リリーのこと信じてる。だから――』
堕天使†ヨハネ『リリーも私のこと、私たちのこと、信じてほしい』
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