136:名無しNIPPER[saga]
2017/08/27(日) 00:23:48.25 ID:C0VN0tby0
梨子「り、理事長室の……荘厳な壁さん……?」
理事長室の荘厳な壁『さくらうち、あなたはそれでいいのですか……? 松浦果南が、小原鞠莉があのままで……』
梨子「そ、それは……。ダメだよ、だって、前にダイヤさんが言ってたんだもん」
梨子「様々な想いを抱いてこそ一人の人間だって。今の2人は……見てられないよ。でも―――」
理事長室の荘厳な壁『ああ……それが真理なのです、さくらうち』
理事長室の荘厳な壁『人間だけではありません。この世の全てのものには、表と裏がある。2つの面がある。ちょうどこの私のように―――』
梨子「こ、この世の全ては壁だった……? 壁が、世界だった……?」ゴクリ
理事長室の荘厳な壁『ええ、近づいていますよ。そして、あの2人も、壁なのです。表と裏がある、いや、なければならない』
梨子「鞠莉さんは、甘い世界を願ってた……。それじゃあ、私は苦い世界を見せればいいのかな。でも……」
理事長室の荘厳な壁『発想の転換ですよ。そう、壁の中の仕掛け扉を回すのと同じ』
理事長室の荘厳な壁『彼女は今、逃げているのです。冷たい世界から、身を切る風から、肩を縮こまらせて……』
梨子「発想の転換、逆に考える……鞠莉さんは、逃げてる……」ハッ
梨子「そ、そっか! 『北風と太陽』!」
理事長室の荘厳な壁『……』ニッコリ
梨子「わかるっ! 理事長室の荘厳な壁さんが笑っているのが!」
梨子「苦い世界を見せるんじゃない! 太陽を、太陽を見せるんだ!」
理事長室の荘厳な壁『ええ、あなたならできます、さくらうち』
理事長室の荘厳な壁『私は、いつもあなたの傍にいますよ――――』
スウウ……
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