38: ◆K5gei8GTyk[saga]
2017/08/24(木) 22:48:09.07 ID:fLR/Lwcb0
「先輩、じゃなくて、千夏って、呼んでほしかよ」
歌うような言葉だった。
頷くこともせず、おれは彼女の目だけを見つめる。
「おれ、千夏さんのことが、ずっと前から好きでした」
そうして、意外にすんなりと言葉になったことに、自分で驚いた。
彼女の名前を呼ぶなんて、もちろん初めてのことだったけど、口にするだけで温かい気持ちになれた。
当の彼女はただひたすら、くすぐったそうにしていた。
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