凛「ごっこでいいから、手をつないでて」
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18: ◆pdkDwyOMVs[sage saga]
2017/08/22(火) 06:52:40.57 ID:SInPf2jZo

結婚はまだ遠い、と思う。
私がアイドルを楽しんでいる間はね。

結婚の予定は今のところ無い、らしい。
以下略 AAS



19: ◆pdkDwyOMVs[sage saga]
2017/08/22(火) 06:53:12.82 ID:SInPf2jZo

……だから。

指輪の代わりに、約束を交わした。
ずっと一緒にいよう、って。
以下略 AAS



20: ◆pdkDwyOMVs[sage saga]
2017/08/22(火) 06:53:46.73 ID:SInPf2jZo

***

恋とか愛とか、そういうのをちゃんと経験せずに走って来たから。
いつからかずっと抱えていた思いをそのまま、言葉にした。
以下略 AAS



21: ◆pdkDwyOMVs[sage saga]
2017/08/22(火) 06:54:14.90 ID:SInPf2jZo

けれど、返ってきた言葉は、まったく想定もしてなかったもので。


「ずっと、嫌われてるんだと思ってた」
以下略 AAS



22: ◆pdkDwyOMVs[sage saga]
2017/08/22(火) 06:54:49.29 ID:SInPf2jZo

一世一代の告白をしたはずなのに、妙な空気になってしまった。
どうして?いつから?
お互いに混乱しているみたいで、しばらく会話が噛み合わなくて。

以下略 AAS



23: ◆pdkDwyOMVs[sage saga]
2017/08/22(火) 06:55:17.83 ID:SInPf2jZo

「手なんてつながないって、子どもじゃないんだから」

……確かに、そんなことを言った、言ってしまった覚えはあるんだけど。



24: ◆pdkDwyOMVs[sage saga]
2017/08/22(火) 06:56:24.43 ID:SInPf2jZo

初めて大きな役で出演させてもらった映画を見にいこうと、放課後に待ち合わせをしたあの日。
プロデューサーはいつもと同じスーツ姿だったのに、
なぜだかいつもとは違って……どうしてなのかな、不思議なくらい格好よく見えて、
大人の男の人なんだ、って初めて意識してしまったんだ。
以下略 AAS



25: ◆pdkDwyOMVs[sage saga]
2017/08/22(火) 06:56:52.17 ID:SInPf2jZo

人混みの中を慣れない靴で歩く私に歩幅を合わせてゆっくり歩いてくれて。
ぶつかられてよろけた身体を優しく受け止めてくれた。
そうして、ほら、って右手を差し出されて。

以下略 AAS



26: ◆pdkDwyOMVs[sage saga]
2017/08/22(火) 06:57:20.75 ID:SInPf2jZo

怖かったんだと思う。
気持ちに気づくと同時に、二人の間に大きな差が……年だとか経験だとか、色んな違いが見えてしまって。
追いつかなきゃ、対等でいなきゃって心だけ前のめりになって。

以下略 AAS



27: ◆pdkDwyOMVs[sage saga]
2017/08/22(火) 06:57:49.09 ID:SInPf2jZo

下心に気づかれたと思った、ってプロデューサーは言う。
その気持ちを”下心”と表すのなら、その時私の中に生まれた気持ちこそが、”下心”だったんじゃないかな。


以下略 AAS



28: ◆pdkDwyOMVs[sage saga]
2017/08/22(火) 06:58:26.61 ID:SInPf2jZo

一つ一つ振り返っていくうちに、いくつものボタンの掛け違いを見つけていった。

お互いに鈍感だったり深読みしすぎたり、何も考えてなかったり。
少し怒って、少し謝って、……なんだか似たもの同士だね、って笑いあって。
以下略 AAS



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