【艦これ】羽黒「司令官さん、私、信じていますね」
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9: ◆m9ZGL07ULFKn[sage saga]
2017/08/21(月) 19:14:19.57 ID:YDsn8rSZ0
しかし、次第に不自然な点が目立ち始めた。
まず、『クラゲ』は今まで確認されてきたどの生物でもなかった。新種だったのだ。新種が大量発生し、しかも日本近海に押し寄せる? そんなことは常識的に信じられなかった。
次に、『クラゲ』は、その生体サンプルを水槽で飼育すると、数がどんどん増えていった。生殖しているのだ。しかしそれもまた不思議なことだった。彼らは"そのままの姿で"増えるのだ。研究者や学生たちは常に記録を付けていて、成長途中のものがいれば、気付かないはずがなかった。1mはあろうかという物体が、突然に増える? そんなものを科学者が信じられるはずもなかった。
こうして、大学の共同研究は分野を超えて進められることになった。
この時点で、多くの理系分野の研究者および学生が、『クラゲ』のサンプルに触れることになる。僕もそのうちの一人だった。
初めてそれに会った時の戦慄を、僕は忘れもしない。
その『クラゲ』は、優雅に水中を漂いながら、何というか、僕を威圧するように胎動していた。
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