卯月「拝啓、忌まわしき過去に告ぐ絶縁の詩」【偶像喰種・外伝完結編】
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432: ◆AyvLkOoV8s[saga]
2017/10/07(土) 11:26:14.38 ID:OtjLsYf80

奏「そう?」

奏「私も周子もフレデリカも、あなたの事を恨んでる訳じゃないわよ?」

奏「むしろ、財産のことを知った時は、常務らしいなって思った」

奏「それに何より……短い間だったけど、クローネでの活動は楽しかったもの」

奏「常務がいじわるされてて、下積みばっかりで終わっちゃったけどね」


美城「……そうか」

奏「今は人間だけの346プロを再編してるってところかしら?」

奏「あのまま346が無くなっちゃったらどうしようって、思ったけど」

奏「と言うか、私が言うのもなんだけど……評判とか、大丈夫なの?」

奏「世間の目はすごく厳しいと思うのだけど」


美城「その点だが、心配はいらない」

美城「確かに、346崩壊の直後は激しいバッシングを受けたが」

美城「今後の経営について、私はある勝算を持って密告に向かった」

美城「そして読みは当たっていた」


美城「喰種が経営しているアイドル事務所は、346だけではなかった」

美城「小早川紗枝が提供した情報の中には、目線逸らしのために密告する多事務所のリストもあってな」

美城「346がCCGに目をつけられかけた時は、他の喰種事務所を密告して事なきを得ていたようだ」

美城「よって346を皮切りに、喰種の経営しているアイドル事務所は次々と摘発された」


美城「今の民衆にとって、摘発されていない事務所は『喰種がいるかもしれない事務所』」

美城「そして346は一番最初に……言ってしまえば『浄化』された事務所だ」

美城「父を含む私以外の美城一族は逮捕された。裁判はまだだが、積極的に喰種に協力していたことから死刑判決が下るだろうと聞いている」

美城「今の代表取締役は私が務めている。悪逆非道の346プロを密告し、喰種の敵、人間の味方となった私が」


美城「よって、346プロは現時点で『一番信用できる』事務所になった」

美城「高価だが、新しい事務所にはRcゲートを設置し『人間だけの』アイドル事務所として再スタートを切るつもりだ」


美城「……これは想定外だったのだが、黒井上等の緊急放送を含め」

美城「シンデレラプロジェクトのメンバー数名が駆逐された事は広く知れ渡った」

美城「"喰種"だとしても彼女たちはアイドルだった。当然、人間のファンもいた」

美城「CCGが受けた批判、攻撃に比べれば、私個人の風当たりなど無いに等しかった」


奏「すごく荒れた……と言うか、今でも荒れているものね。346プロのアイドルを擁護した人が喰種扱いされていたのは……失礼だけど、ちょっと笑っちゃった」



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