4:名無しNIPPER[saga sage]
2017/08/19(土) 04:12:59.90 ID:xJmjbfjE0
老人「……自己省察の後、自逝を行うかの判断をすることができる」
老人「自逝は国に保証された個人の権利であり、自逝を希望する者は国の施設において無償で安楽死のサポートを受けることができる」
老人「この自逝権については数十年前に開発された不老処置技術に並行して提唱されたものであり、」
5:名無しNIPPER[saga sage]
2017/08/19(土) 04:39:54.42 ID:xJmjbfjE0
老人「で、だ。あらゆる国民には自逝を行う権利がある。未成年の場合は保護者の同意を得た場合に限り」
老人「ただし、自逝を希望したものは国指定の施設で、一週間の生活が義務付けられる」
老人「サナトリウムとか、療養所とか呼ばれている施設のことだな」
6:名無しNIPPER[saga sage]
2017/08/19(土) 04:45:46.40 ID:xJmjbfjE0
少女「質問があります」
老人「なんだ」」
少女「あなた、どうして"オールド"なの?」
7:名無しNIPPER[saga sage]
2017/08/19(土) 04:52:00.04 ID:xJmjbfjE0
老人「はい、部屋の鍵。晩飯は18時から、風呂は大浴場がいつでも入れる。あとは医師の指示に従うこと」
少女「了解しました」
老人「じゃあ部屋に行きなさい。お疲れさま」
8:名無しNIPPER[saga sage]
2017/08/19(土) 04:57:32.64 ID:xJmjbfjE0
老人「変な娘だな」
老人「溌剌としている。生気に溢れている。生活に疲れてもないし、何かに絶望したようにも見えん」
老人「あんな子が自逝したがるのか。いよいよ世間がおかしくなってきてるんじゃないのか?」
9:名無しNIPPER[saga]
2017/08/19(土) 09:33:01.90 ID:xJmjbfjE0
〜二日目〜
少女「こんにちは、管理人さん!」
10:名無しNIPPER[saga sage]
2017/08/19(土) 09:37:31.44 ID:xJmjbfjE0
少女「そこをなんとか、カウンセリングの一種だと思って!」
老人「俺はカウンセラーじゃない」
少女「あなたが老いの、成熟の素晴らしさを私に教えてくれれば、未来ある若者の命を一つ救えるかもしれないよ?」
11:名無しNIPPER[saga]
2017/08/19(土) 09:42:51.96 ID:xJmjbfjE0
少女「わかりました、いきなりプライベートな事情に踏み込んでしまって申し訳ありません」
少女「まずは、私のプライベートな事情を話すところから始めましょう」
老人「そういう問題じゃない」
12:名無しNIPPER[saga]
2017/08/19(土) 09:48:19.38 ID:xJmjbfjE0
老人「不老処置があるだろう。17じゃ駄目だが、20歳になれば受けられる」
老人「17歳から20歳への時間経過は老いではない、成長だ」
老人「20歳なら十分に若い」
13:名無しNIPPER[saga sage]
2017/08/19(土) 09:54:55.44 ID:xJmjbfjE0
老人「はあ」
少女「そうじゃない? 誰も彼も、若いのは見た目だけ。中身は潤いを失ってる」
少女「うちの親なんて特にそうだったの」
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