24: ◆/97y8QDp8w[saga]
2017/08/17(木) 20:53:31.14 ID:nDsOg8QVO
屋上
ガチャッ
25: ◆/97y8QDp8w[saga]
2017/08/17(木) 20:55:06.40 ID:nDsOg8QVO
男「……」
26: ◆/97y8QDp8w[saga]
2017/08/17(木) 20:57:26.76 ID:nDsOg8QVO
ソヨソヨ……
ビュォッ………パチッ
男「んん……」
27: ◆/97y8QDp8w[saga]
2017/08/17(木) 20:58:43.16 ID:nDsOg8QVO
男「さっきの小説も、クライマックスのシーンじゃやけに夕焼けが印象的だったなぁ」
男「フェンスが邪魔でよく見えないな。潜ってみるか。向こうに柵もあるし大丈夫だろう」
28: ◆/97y8QDp8w[saga]
2017/08/17(木) 20:59:37.14 ID:nDsOg8QVO
女「はっ……いや、すまない。君を驚かせるつもりはなかったのだ。しかし、少し一緒に考え直さないか」
男(さっきはボサボサだったけど、実は長くて綺麗な髪をしてるな。よくみると結構可愛らしい……)
29: ◆/97y8QDp8w[saga]
2017/08/17(木) 21:01:43.15 ID:nDsOg8QVO
女「私はこの世界をクズと思っている」
30: ◆/97y8QDp8w[saga]
2017/08/17(木) 21:02:46.53 ID:nDsOg8QVO
女「君の思うように、生きる価値もない世界かもしれない。何の罪もない人が虐げられ、罪を犯したものがのうのうと生き永らえて甘い汁を吸う。そのような世界だ、くだらん」
31: ◆/97y8QDp8w[saga]
2017/08/17(木) 21:03:27.32 ID:nDsOg8QVO
男「あー、こんな面白い事も、現実にあるもんなんだね。それで女さん、こんな時間に、どうしてこんな所にいるんだろう?」
女「あぁっ、そうだ。私は君に用事があったんだった。保健室にプリントを届けてくれたのは君だろう?担任の先生に挨拶に伺った時、ついでに君がここにいることを聞いたのだ」
32: ◆/97y8QDp8w[saga]
2017/08/17(木) 21:04:27.24 ID:nDsOg8QVO
女「あーいや、お礼を兼ねてももちろんそうなのだが。ほら、君ファイルごと私にくれただろう」
男「あぁ、それはもう使っていないものだから、必要なければ処分してくれて構わないのだけれど」
33: ◆/97y8QDp8w[saga]
2017/08/17(木) 21:05:19.87 ID:nDsOg8QVO
男(何だか聞き覚えがあるような……いや、正確には見覚えか?……そういえば、あのクリアファイルはいつの……ハッ!)
男「返せ」
34: ◆/97y8QDp8w[saga]
2017/08/17(木) 21:06:05.47 ID:nDsOg8QVO
女「しかし、蒸し返すようだが、純粋に良い詩だった。私は好きだ。他にはないのか?」
男「作家になるのは諦めているけど、詩ならどうかと一度書いてみただけだよ。残念ながら後にも先にもこれっきりだ」
94Res/51.30 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20