【モバマス】嫌われ日記
1- 20
16: ◆U.8lOt6xMsuG[sage saga]
2017/08/15(火) 23:27:00.06 ID:P3slIz6F0

【五日目】

昨日と同じサイトで情報収集。そして作戦を思いついた。

作戦その五、『体臭』。女性は臭い男を嫌うらしい。今日はこのデータを利用させてもらう。

作戦実行のため、俺は自分の仕事部屋で、ある缶詰の用意をする。

その缶詰は、『シュールストレミング』。ニシンという魚を使った、世界で一番臭いとされる発酵食品だ。数値で言えば、くさやの6倍以上の臭さ。この匂いを俺が出すことで、アイドルから嫌われようという算段だ。

早速俺はその缶詰を自らの頭上で開封し、中の液体からニシンの切り身まで一つ残らずその身に浴びた。

悪臭に目がちかちかし、泣くを通り越して失神まで行きそうだがなんとかこらえ、その状態で俺は外に出る。匂いをばらまくための闊歩を始めるのだ。

しかし、ここで想定外の事態が。地獄の生ゴミのような悪臭を発している俺に二人のアイドルが近寄ってきたのだ。

一人はみちる、もう一人は七海。

「そのニシン食べていいれすか?」

「パンに挟むのがそれの一般的な食べ方と聞きました!」

二人はうずうずとしながら俺に尋ねる。俺は悪臭のせいでもう喋る気力もなかったため、ただ頭を縦に下ろす。

二人は俺の頭や肩に乗ったニシンを掴んではパンに挟み、モグモグフゴフゴと食べる。

あまりにも二人が美味しそうに食べるので、俺も右耳にかかっていたニシンの切り身をつかみ、口に含んだ。

このとき、俺は匂いで精神がまいっていて、正常な判断が下せなかったのだと思う。

一度咀嚼した後からに記憶は吹っ飛んでおり、気がついたときには病院のベッドの上だった。

聞いた話によると、シュールストレミングのにおいはすさまじく、衣服についた場合は諦めるしかないという。

俺は「まあでもあのスーツは背中が鞭で裂けてたしいいか」、と極めてポジティブな発想をすることで精神の安定に成功。この涙は、決してスーツがダメになったことに対してではなく、匂いのせいだと言うことにしておこう。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
52Res/26.89 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice