周子「切なさ想いシューコちゃん」
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2:znAUHOH90[sage]
2017/08/10(木) 19:53:06.48 ID:06oxNczP0
「んみゅ……」

瞼の裏を照らす綺麗な光と、パチパチと無機質なキーボードの弾ける音で目が覚めた。

「起きたか」

寝ぼけまどろみながら瞼を開くと、いつもと違うせんべい布団のシーツと、きゅっとあたしを現実に引き戻してくれる低めの声。
ああ、この感じ。めっちゃひさびさやなあ。

「おはよー、Pさーん……」
「飯、テーブルの上に置いといたから。食べちゃいな。」
「んー……」

頭をもたげると、私を柔らかく包んでいたタオルケットが落ちる。同時に霧散する、心地良い匂い。
昨日の夜、ずっとあたしを包んでくれた、Pさんの香り。
その主はといえば、シューコちゃんに背中を向けてパソコンに向かってパチパチやってる。
ああ、これ。出会ったときと全く一緒だ。
それが嬉しいやら、腹立たしいやら。
出会ったときから、二人の間は随分色んなものが変わったと思うんだけど。例えば……あたしは、Pさんの香りがふっと逃げてっちゃっただけで、どーも寂しくなっちゃうくらいには、今じゃあんたがそばに居てくれなきゃ調子出ないのに。
あんたは寝起きのしゅーこちゃんほっぽっといて、熱心に資料作りかい。本当、あのときから変わらないね。
ムカついたから、昨日あなたがしてくれたのと同じくらいの強さで、後ろから抱き締めてやった。

「ん……こら。冷めるぞ、朝ごはん。」
「あんなー、Pはん」
「うん?」



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