82: ◆Rin.ODRFYM[saga]
2017/08/10(木) 00:46:01.08 ID:c5e7bYk30
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荷物を提げて外へ出ると、家の前には既にプロデューサーの車が停まっていた。
「おはよ、体調は?」
「おはよう。もちろん、万全だよ」
挨拶を交わして、助手席に乗り込む。
窓を開けて、見送りに店先まで出てきてくれた両親に「行ってきます」と言った。
返ってきたのは弱々しい「行ってらっしゃい」だった。
「……プロデューサーさん、娘をよろしくお願いします」
深々と頭を下げる両親に、プロデューサーは「大丈夫です」と言う。
「帰ってくるときには、凛さんはシンデレラガールですから。私が保証します」
「そういう恥ずかしいこと、親の前で言わないでよ。もう」
ゆっくりと車は動き出して、両親との距離はどんどん離れていく。
次に二人に会うときは、シンデレラガールの私で、会いたい。
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