376: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2017/10/14(土) 22:46:46.24 ID:1FFMfYnF0
間抜けな、呆けたような声が出たきり自分の口は動かない。何か言葉を返すべきなのかも知れないが、肝心の言葉が喉まで上がってこない。
脳内はまるで、ホワイトハウスの壁のように真っ白だ。
辛うじて機能を保っている耳に、ミナミの声が淡々と響く。
彡(゚)(゚)《まず言っておきますが、これは完全なオフレコですわ。ロシア連邦と日本、そして今し方のお宅らアメリカ合衆国。この三国の政府関係者しか知らん。現場レベルからの報告はこの三国以外には絶対に流さないようアルタイム総提督に厳命してある。いつまで保つかは解らんがしばらくは漏れんと思います》
(゚、゚;トソン「っ……ハァッ!ハァッ……ハァッ……」
ようやく呼吸が回復したが、朝の日課であるランニングをした直後よりも息が上がっている。落ち着くためにコーヒーを流し込もうとカップを手に持ったが、ぶるぶると震えて中身は一滴残らず机の上に飛び散った。
(゚、゚;トソン「………そんな、バカな」
ようやっと絞り出せた声は、我ながら情けなくなるほどにか細く何の意味も無い呟きだ。手の震えを抑えようと握り拳を握ってみたが、爪が掌に食い込むほど強く力を込めても止まらない。
(゚、゚;トソン「幾ら何でも馬鹿げています、手垢が付いたB級モンスター映画の設定じゃあるまいし。人間が深海棲艦に?たしかに奴等の個体の中には【ヒト型】もいますが、明らかに馬鹿げた話です」
彡(゚)(゚)《ワイもそう思ってましたしそう願ってました。だから現場から訂正が入るか完全に裏が取れるまで、この事について触れもしなかったし口止めも徹底した。
が、訂正どころか現地の統合管制機から映像付で全く同様の報告がアルタイム総提督に入ったそうです。確定ですわ》
(゚、゚;トソン「………そんな」
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