37: ◆9YfKA67h5g[saga]
2017/08/02(水) 19:38:21.63 ID:1oure80i0
〜加蓮SIDE〜
「奈緒!!!」
アタシはレッスンルームの扉を勢い良く開ける
しかしそこには誰もおらず、奈緒のタオルと水筒が乱暴に置かれているだけだった
38: ◆9YfKA67h5g[saga]
2017/08/02(水) 19:39:03.56 ID:1oure80i0
虚無感
今のアタシの心を表すのにはその一言で十分だった
39: ◆9YfKA67h5g[saga]
2017/08/02(水) 19:39:31.61 ID:1oure80i0
取り返しの付かないことなのかもしれない
「あれ?加蓮ちゃん?こんなところでどうしたの?」
後ろから声をかけてきたのは
40: ◆9YfKA67h5g[saga]
2017/08/02(水) 19:40:24.74 ID:1oure80i0
アタシはトレーナーさんの腕にしがみつき、自分でもびっくりするくらいの大きな声を出していた
「奈緒ちゃんならレッスン中に体調が悪くなってしまって、保健室で寝てるよ?」
「奈緒が…?」
41: ◆9YfKA67h5g[saga]
2017/08/02(水) 19:41:04.04 ID:1oure80i0
「バカっ…!!」
「加蓮ちゃん!?」
42: ◆9YfKA67h5g[saga]
2017/08/02(水) 19:41:37.56 ID:1oure80i0
〜奈緒SIDE〜
「ん…っ?」
あたしが目を覚まして一番に見えたのは白い天井だった
43: ◆9YfKA67h5g[saga]
2017/08/02(水) 19:42:06.78 ID:1oure80i0
「ナオ、まだ調子が良くないなら寝ていてください」
アーニャはあたしをたしなめるように布団を被せてくる
「ナオ?なんで倒れるほど無理したんですか?」
44: ◆9YfKA67h5g[saga]
2017/08/02(水) 19:42:32.73 ID:1oure80i0
「アーニャ達はすごいよ…なんか特別なにかで繋がってるみたいで、ハハッ…あたしには真似できないや」
「…ナルホド」
アーニャはあたしの話に口を挟むことなく最後まで聞いてくれた
45: ◆9YfKA67h5g[saga]
2017/08/02(水) 19:43:01.95 ID:1oure80i0
「私達は決して特別な何かがあるわけじゃ無いですよ?」
アーニャはあたしの目を見て語り出す
「確かにミナミは大事な人です、でもたまにはけんかもします」
46: ◆9YfKA67h5g[saga]
2017/08/02(水) 19:43:30.57 ID:1oure80i0
アーニャの言ってることは間違いなかった
加蓮があたしに意地悪で軽口を言ってくるわけじゃ無いって
「ナオ?ナオにとって加蓮はどんな人ですか?」
47: ◆9YfKA67h5g[saga]
2017/08/02(水) 19:44:01.11 ID:1oure80i0
「きっとミナミも私のことをそう思っている…そう信じてます」
「ナオにとっての加蓮はどんな人ですか?」
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