20: ◆9YfKA67h5g[saga]
2017/08/02(水) 19:23:42.59 ID:1oure80i0
「ほーら、アタシだってしんどいんだから。もうちょっとがんばろ?」
アタシは奈緒に手を差し伸べる
しかし奈緒はアタシの言葉を聞いて少し顔が曇る
21: ◆9YfKA67h5g[saga]
2017/08/02(水) 19:26:21.90 ID:1oure80i0
「どうしてもこの曲できなかったらアタシ…誰かに代わってもらうよ」
奈緒はアタシにそんなことを言ってくる
アタシ自身も自分の曲の振り付けなどで頭がいっぱいいっぱいになっていて
奈緒のこの一言がきっかけでピンと張り詰めていた糸が緩んでしまった
22: ◆9YfKA67h5g[saga]
2017/08/02(水) 19:27:21.28 ID:1oure80i0
その後奈緒はソロ曲のレッスンがあるからといって別のレッスン室へと移動していった
アタシはその場に一人でいるのが苦しくてレッスン室から出て
近くの自動販売機のある休憩室に向かった
23: ◆9YfKA67h5g[saga]
2017/08/02(水) 19:27:58.79 ID:1oure80i0
「新田さん…どうしよう…」
「え?」
アタシはいきなり新田さんに泣きついていた
24: ◆9YfKA67h5g[saga]
2017/08/02(水) 19:28:28.31 ID:1oure80i0
「確かにMemoriesのダンスって難しいよね、私も何回も失敗しちゃったし」
「新田さんも?」
「うん、私たちどっちもあの振り付けには苦労したんだよ?」
25: ◆9YfKA67h5g[saga]
2017/08/02(水) 19:29:08.82 ID:1oure80i0
「…あっ」
「加蓮ちゃんはきっと奈緒ちゃんが大変なのをわかってて励ますつもりで言ったこと何だと思うんだけどね?」
アタシは自分が今の奈緒にどれだけ負担のあることを言ってしまったのか
26: ◆9YfKA67h5g[saga]
2017/08/02(水) 19:29:39.70 ID:1oure80i0
無神経な一言を言ってしまっていた
アタシが辛いのに、奈緒が辛くないわけがない
「加蓮ちゃんってね、奈緒ちゃんのことどんな風に思ってるの?」
27: ◆9YfKA67h5g[saga]
2017/08/02(水) 19:30:09.22 ID:1oure80i0
「奈緒…」
アタシにとっての奈緒は…
「仲間…違うな…」
28: ◆9YfKA67h5g[saga]
2017/08/02(水) 19:30:38.70 ID:1oure80i0
「親友でありライバルでもある…大事な相方です」
29: ◆9YfKA67h5g[saga]
2017/08/02(水) 19:31:06.24 ID:1oure80i0
アタシは言葉を口につぶやく
頬を暖かい何かが伝う
「新田さん…」
30: ◆9YfKA67h5g[saga]
2017/08/02(水) 19:34:02.16 ID:1oure80i0
〜奈緒SIDE〜
「逃げ出してしまった…」
あたしは加蓮の些細な一言でピンと張っていたあたしの心の糸は緩んでしまった
加蓮だってあたしを励ましてくれようとしていた…はず?
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