蜂はお花のなかに(オリジナル百合)
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7:名無しNIPPER[saga]
2017/08/20(日) 22:57:43.33 ID:jGcK+NKNO
次の日の朝、不思議な光景があった。
朝ごはんを食べ、歯を磨き、中学校の制服に着替えて、いざ学校へ向かうおうと玄関の扉を開けた瞬間、

「いってらっしゃい」

と声をかけられた。

「あ……うん。いって、きます」

この家にそんな習慣はなかった。
扉がしまった後、私はなんとなく気づいた。
彼女は、元の家で、あれが普通だったんだと。
我が家を振り返る。
同じくして、母が出てきた。
玄関先で、何か小声で話している。
恐らく、昨日と同じ事を言っているんだと思う。
家から出ないでね。ベランダには出ないでね。
カーテンは開けないでね。
人が来ても、電話が鳴っても出ないでね。
彼女はそれがいつもの事のように、ううん、実際彼女にとっては普通の事だったんだと思う。
はい、はい、と頷いているだけだった。


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