悪魔とは敗北した神のことだ
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9:名無しNIPPER[sage]
2017/07/31(月) 02:43:47.84 ID:dnNlq9yY0
男「こういうのは数の問題ではないんです」

悪魔「どういうもんだいやねんそれ」

男「いかに自分が相手に同情できるかという問題です。

例えば、店長は定年間際の生きる意味を失いかけているおじさんです。

いわゆる、できちゃった婚から数年で離婚した彼は息子の親権をとられてしまい、これまでの人生で数えるほどしか息子と会っていません。それでもつい最近までコンビニの鉄腕アルバイターとして働き続けたのは養育費を払うことで、息子の幸

せにつながると信じてきたからです」

悪魔「そ、それから?」

男「昨年の夏、その息子がバイク事故で亡くなりました。

その日、霊安室で泣き崩れている間が彼にとって人生で一番長く、息子と過ごした時間になりました。

それ以来、店長は生きた屍となっています。彼にとって、生きる意味は、コンビニの売り上げをどう伸ばすかのみ。

どうして売り上げを伸ばそうとしていたのか、彼は苦しみからそれを忘れてしまいました。」

悪魔「なんかもう、ほんとに。ウチって最低やった」

男「なら、お金を払ってください。今回はそれで、許して差し上げますから」

悪魔「…はい」チャリン

悪魔(堪忍な、店長はん。きっと神がそのむすこを転生の輪に入れたと思うし、今はきっと幸せや、安心して)

悪魔「さいなら」グスッ

男「ありがとうございましたー」

男「さて、店長に今日の売り上げを報告しなきゃ」


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