悪魔とは敗北した神のことだ
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2:名無しNIPPER[sage]
2017/07/30(日) 03:31:48.88 ID:c8UG0MXe0
悪魔は普段,狼の姿をしている.それも神の象徴である太陽を食らうべく追いかけ続ける魔狼を模したものである.太陽に焼かれつづけたその魔狼は,影のように模様を失い,輪郭だけが残っていて,その不気味さときたらトロールですら棍棒を置いて逃げ出すほどだ.

その悪魔が,太陽を飲み込めるだけの口を開けて神の背後に現れた.

それに気づいた神は,にこりと微笑んだ.

神「おや,こんなところに可愛らしい狼がおるの.気づかんだわ」

悪魔「久しぶりやな,強姦魔.ウチの国を滅ぼして,守護神だったウチを悪魔にして地獄に落としたとき以来や」

神「そんなことも,やっていたか…,だから儂の信用もこんな落ちていr」

悪魔「それでもあのイケメン熾天使様のおかげで,せっかく数世紀ぶりに天上に来れたんや.この機会は生かさせてもらうで!覚悟せぇよ,粉々にかみ砕いたる」

神「残念じゃが,ぬしが儂に近づくよりも,熾天使の雷撃の方がはやいの」

悪魔「それがなんぼのもんじゃい,強姦魔!」

悪魔は声にならない悲鳴をあげて,口をさらに開けて,神へと瞬間的に迫る.

同時に視界の端から,予想より遥かに強力な,熾天使の怒りの雷撃が悪魔を急襲した.

神は,哀れな悪魔が,恐怖を覚えるのが分かった.引かなければ,滅ぼされる.それでも悪魔は止まれない.さらに人気が下がることへの不安と,少しの同情が神を誑かした.

神「悪魔,人間界で,ちょっと暴れてきなさい.いい感じで悪役になったら,1vs1で戦ってやる」

神は悪魔の返事も待たず,雷撃ごと人間界へ悪魔を飛ばした.


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