食蜂「さよならが迎えに来ること」
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29:名無しNIPPER[saga]
2017/07/27(木) 19:48:03.63 ID:aDbJZUbB0



引き止めるような背後からの猫撫で声に、美琴は眉をひそめた。彼女は振り返る。



「あらぁ? 随分と気合力のある浴衣着てるじゃない? その割にはお相手の姿が見えないけどぉ。ひょっとしてハブられちゃった?」



「ちょっと用事でどっか行っただけよ。大体、アンタも見るからにボッチそうなんですけど? 今日はお忍びですか女王様?」



「ヤァだ。その言い方すっごい腹立つ」



簪でまとめられた蜂蜜色の長い髪。白い菊が施された黒地の浴衣に白の帯。そして強調された豊満な胸元。常盤台中学の女王にして犬猿の仲、今最も会いたくなかった人物、食蜂操祈がそこにいた。





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