46:名無しNIPPER[saga]
2017/07/27(木) 23:18:25.37 ID:wKOBUZhB0
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微睡から少しずつ覚醒する。しかし瞼が重くてあかない。タクシーはまだ走っているらしいことが振動で伝わる。何か手に温かいものが触れている。
「兄さん」
どうやら手を握られているらしい。ちょっと気恥ずかしくあるが、寝たふりをしてやり過ごそう。
「本当に迎えに来てくれてありがとう。アイドルとしてはまだ山頂が見えてこないけど、兄さんとなら必ずできるって信じてるよ」
まさかの不意打ちに胸が熱くなる。涙が零れそうになる。美波、絶対にトップアイドルにしてやるからな。
「兄さんの中ではまだまだ小さな妹かもしれないけど、私ももう二十歳の大人なんですからね」
確かに、いつもいつも大人っぽいとは思いつつもやっぱりどこかで小さな妹扱いをしていた。そうか、そうだよな。
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