セエレ「ぼくセエレ!」
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29:名無しNIPPER[saga]
2017/07/22(土) 21:26:10.31 ID:wuNLEoXDO
レオナール「どうしても連れていってはいただけませんか?」

アンヘル「くどいわ。おとなしく連合軍と帝都に向かっておれ」

セエレ「いやだ!」

カイム「」ジロッ

セエレ「連れてって!絶対邪魔しないから!」

アンヘル「駄目だ。素直にしておれ。さもなければカイムはおぬしを嫌うと言うておるぞ」

セエレ「っ……いいもん!嫌われたって!いいよ!」

アンヘル「なんだと?」

セエレ「カイムに嫌われたら悲しいよ!でもここで諦めたらマナに一生会えない!もうやり直せない!」

カイム「……」

セエレ「謝りたいんだ。ぼく、母さんにぶたれて痣だらけのマナに…なにも言ってあげられなかった。ずっとマナをかわいそうって思ってた」

セエレ「石の里のみんなが死んで、母さんも父さんも死んで、ゴーレムと二人きりになって、初めて分かったんだ」

セエレ「ひとりぼっちのぼくをゴーレムが慰めてくれたみたいに…ぼくがマナを慰めてたら、ほんとはマナも…あんなに泣かなくてよかったのかも」

セエレ「謝りたいよ。嫌われて、ひとりぼっちになっても…マナが苦しんだ分だけ、ぼくもマナの気持ちを大切にしたいんだ…っ」ポロッ

アンヘル「……」

セエレ「ひっ…ん、ぐす、おねがい…おねがいです。ふぅう、カイム、ごめんなさい」ポロポロ

カイム「」プイッ

レオナール「カイム……憎むべき物に向ける執着も、慈しむべき物に向ける愛着も変わりありません」

カイム「……」

レオナール「あなたは帝国への憎しみと女神への愛情を兼ね備えた、心の通った人間の筈。セエレの心に嘘偽りがないと理解しているのでしょう?」

カイム「」チラッ

アンヘル「…ふん。しつこい者どもよ。あまり長くなっては面倒だ。致し方あるまい」

セエレ「いいの!?」パァァ

アンヘル「カイムよ。おぬしにも久しい感情が芽生えたのではないか?」クスッ

カイム「……」

セエレ「わぁいやった!ありがとうカイム!」ダキッ

カイム「……」ドンッ

セエレ「わっ!」ドサッ

アンヘル「ふっ…さっさと乗れ。女神が殺される前にな」

レオナール「ありがとうございます…!」

アリオーシュ「食べ頃…いい匂い、うふふ。待っててね。私の子供」


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