ことり「前略 木漏れ日の貴女へ」
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9:名無しNIPPER[saga]
2017/07/21(金) 18:54:01.76 ID:+NyjqKO10


真姫「……はあ、何を言っても無駄ね。にこちゃんたちはどうするのよ」

にこ「……私は信じてる。海未のことも、ことりのことも」

絵里「……私だって」

希「えりち、ウチもできることがあれば――」

真姫「希、あなたは今年の夏から就活があるんじゃないの?」

希「ああ、うん……。インターンとか、いろいろやね……」

歯切れの悪い回答だった。


真姫「花陽の相談にしょっちゅう乗っているみたいだけど、自分のことは大丈夫なの」

希「うん……何とかするよ」

絵里「……希」

希「あはは、そんな心配そうな顔せんといてよ」


その時、希の顔はどんなだっただろうか。

きっと、ただ空虚な、がらんどうの顔だったのだと思う。





希「ただ、そうやなあ。ウチらが社会人って、信じられる?」


「「「……」」」


少しだけ冷えた風が私たちの服を揺らした。


希「どこに落っことしてきちゃったかなあ……」

小さく呟く希の声が、耳の奥の奥でこだました。




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