8:名無しNIPPER[saga]
2017/07/19(水) 18:36:44.50 ID:8iEg+k7+o
中田靖を、中村大地の居る部屋まで導いて、部屋に入れた。
中村大地は中田靖の姿を見るやいなや、叫び声をあげた。中田靖がここに来たと言う事は自分がどうなるか知っているからだ。
「殺すつもりはなかったんです!! 本当です! だから殺さないで……」
中村大地は涙を流しながら懇願するが、中田靖の顔色は全く変わらない。中田靖はゆっくり歩いて中村大地の前に座りこんだ。
しかし、中村大地も動じずに懇願し続ける。
そうすれば自分が殺されないと分かっているからだ。
人を殺すというのがどういう事か実感させるために、そして、まだ自分が11歳の少年であるという事を理解させるために。
ここに連れてこられた犯罪者の大半がそうだった。床が開き落下するボタンを押す刑務官とは違い、直接的に手を加えなければならないのだ。
精神的な重圧は比べ物にならないはずだ。
「今日は殺しに来たんじゃなくて話しに来たんだ」
「話……?」
「そうだ。その後君をどうするか決める」
中田靖は右手に金属バットを握った。中村大地の表情が強張る。
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