6:名無しNIPPER[saga]
2017/07/19(水) 18:32:46.17 ID:8iEg+k7+o
「紅茶とコーヒーどちらになさいますか?」
「コーヒーをお願いします……」
コーヒーを用意するついでに、資料を用意する。
一つは復讐法について書かれたものと、中田靖に合わせて作成された復讐実行手順書だ。
復讐手順書と言っても、加害者が犯行を行った時の犯行条件を再現し、真の意味で同等的な罰を与えるために作られたものではあるが、全く同じように殺すというのは難しいため、殺すタイミングや殺し方はある程度の自由が与えられている。
今回の復讐対象は鈴木大地。鈴木大地は、中田靖の息子である中田博を無理矢理自宅に連れ込み金属バットで顔が誰か分からなくなるほど殴打し、その時はまだかすかに息があったが、死亡したと勘違いした鈴木大地は中田博を友達三人で川まで運び、最終的に溺死させた。
「鈴木大地の犯行条件を満たすために、金属バットは部屋内に準備しています。
また、鈴木大地は拘束状態にあるので、抵抗されたり、逆に襲われたりする心配はないので、安心してください。
それと、最後の仕上げを行う時は、小さいですがユニットバスの方に水を溜めておきましたので溺死させる場合は、そちらをお使いください。というわけで、説明は以上になりますが質問はございますか?」
「いいえ、ありません」
中田靖はそうは言ったものの、まだ迷っているように感じ取れた。
それもそのはずだ、今から息子を殺した人間を殺すのだ。誰だって、動揺するし迷う筈だ。
現にここまで来た人は何人もいるが、最終的に誰かを殺した人は誰もいない。
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