148:名無しNIPPER[saga]
2017/07/23(日) 23:45:34.83 ID:w100it1P0
究極最強破壊神アルティメットデストロイの一歩前まで、ウサギは辿り着いた。
だが、ウサギはそれ以上動くことはできなかった。
両腕両脚をレーザーによって穿たれ、機能不全に陥っていたのだ。
進むことも戻ることもできず、無双のハイパーラビットは膝をついたまま沈黙した。
究極最強破壊神アルティメットデストロイ「おおい、そこのグズ牛ども。ご主人様が怪我してんぞ。さっさと治せや(笑)」
ウサギ「……」
阪「松ッ! おい、松ッ! しっかり気を保つんや、あんなのはただの脅しに決まっとる。どうせワイらが恐怖で動けないと思っとるんや」
松「モウゥウン……阪、私、ダメかもしれません……」ガチガチ
松「さっきから身体の震えが止まらないんです……! ウサギさんを助けようと頑張っても、脚が言うこと聞かないのよぉ……!」モォオオオ
阪「それは自分の命を惜しんどるからや! そもそもワイら松阪牛は、魔王戦でウサギに喰われて死ぬ定め。ハナから片道切符ってのは分かってたことやろ!」
松「む、無理ですわ! 私は阪のように強くない。ただの、か弱い松阪牛。のどかな牧場で育って子供を産んで、安らかな死を迎えるのが夢だったの……」
阪「今さら何を臆病風に吹かれとるんや。もうええ、ワイが手本を見せたる。ウサギを頼んだで、松」スッ
松「ちょっと阪、どこに行く気なの!?」
阪「破壊仙人の庵でリーダー……右目に傷のある松阪牛が屠殺されたやろ? あん時な、ワイはちょっと憧れてたんや。最期に誰かの役に立って死ねるなんて、誰かの笑顔のために死ねるなんて素敵なことやん。ほなからワイは、逝く時くらいはせめて牛の本懐を遂げたいんや」
松「やめて! 私を一人にしないで!」
阪「松……ずっと迷惑かけてすまんな。攻撃魔法も治癒魔法も使えん無能を、嫌な顔せずお前は支えてくれた。これはその恩返しやと思うてくれ」ダッ
究極最強破壊神アルティメットデストロイ「さぁ、最後のレーザーだ。覚悟はできたか? 獣勇者」
ウサギ「……ここ、までか」
ピピピピピ……
キュウン! プツッ
究極最強破壊神アルティメットデストロイ「……あァ? なんだ、この魔防壁は」
阪「ぐうぅ……なんちゅー強力な光線なんや! ウサギ、はよ逃げんか! ここはワイがレーザーを止める! 松、ボーっとせんでウサギを助けるんや!」
ウサギ「>>149」
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