20:名無しNIPPER
2017/07/18(火) 00:58:19.67 ID:Vdc3o8H60
教師「さっきから黙っていればごちゃごちゃと!それが目上の!大人に対する態度か!?えぇ!?」
友「え、あの、その……」
教師「第一ゴリラとはなんだ!陰口なら兎も角面と向かって人をなんだと……!恥を知れ!」
男「あっ、はい…スイマセン……」
教師「大体貴様らはなァ!そうやって人のことを見下したような発言をしおって!何様のつもりだ!大人に逆らえるだけの……」
男(おかしい、明らかにおかしい)
男(この教師は生徒から言われたことに対して度を過ぎなければ笑って冗談を返すタイプの先生だ)
男(確かにゴリラ呼びには多少思うところはあるだろうが、友がうるさいのはいつものことだし多少の冗談に突然キレ騒ぎ出すような人ではなかった)
男(そして今、俺はとんでもないことに偶然気付いて、いや、思い出していた)
男(教師はあんな顔をしていたか?声をしていたか?あんな身長だったか?なにより、ゴリラと揶揄されるあの教師が、あんなに腹を膨らませていただろうか?)
男「なぁ、友、先生って、あんな顔だったか?」ボソボソ
友「えっ、いや、多分あんなじゃ……あれ、でも言われてみれば確かに違うような…?」ボソボソ
男「それにだ、あの腹、あんなにだらしなかったっけ……?」ボソボソ
友「うん……?言われてみれば、確かに太って……」ボソボソ
教師「」ビクッ
教師「今、太っているって言ったか?」
男(目が合った。その目は、どこか虚ろだった)
教師「どうやらお前も教育してやらなきゃ駄目みたいだなぁ……駄目なんだよなぁ、俺は教師なんだから。憧れを掴んだんだから、それを間違えられたら、教えてやらなきゃいけないよなぁ……」
男(声は、出なかった。そうして、意識は、深く、深く沈んで、そのまま……)
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