2:名無しNIPPER
2017/07/17(月) 00:39:34.71 ID:akANtHEx0
「はあ?」
学食のテーブルで一緒に昼食を取りながら恋の相談なんぞをしていたところ、俺のクラスメイトであるはずの千川ちひろ嬢はかわいそうなものを見るような目でこちらを見つめてきた。
「いや、だから俺もそろそろ彼女を作らないとヤバイなーって思い出したんだよ。だってそろそろクリスマスだぜ?家で一人寂しくジングルベルするわけにもいかんだろ?」
「クリスマスまではあと2ヶ月ほどあるんですが……。そもそもP君って彼女いた事なんてありましっけ?」
「いや、無いけど。」
彼女はかわいそうなものを見る目から、台所に表れたゴキブリを見るような目にシフトチェンジすると何事かをぶつぶつと呟いてこちらから視線を逸して素うどんをズルズルとやり始めた。
私、無視してます。みたいな態度を気にすることなく、彼女の耳に向かって寂しいよ〜、一人は嫌だよ〜。などとのたまっていると、いよいよ折れてくれた彼女はこちらに向き直って話を聞いてくれる体制を作った。
「はぁ〜〜。そもそも何でいきなり彼女がほしいなんて言い出したんですか?」
「いや、だって。そろそろクリスマスなわけじゃない?家族サービス精神に満ち溢れた俺は毎年、家族でジングルジングルいいながらさん◯クを見てこの祝祭の日を乗り切っているわけだけれども。高2になり、バイトも始めた俺はそろそろ精神的にも経済的にも家族から独立していきますよという心意気を両親に対して見せなければいけないわけで。それつまり将来の伴侶であるところの恋人なんぞ作って聖なる夜であるクリスマスを一晩外泊でもかましてやらんことには故郷のおっかさんも安心できなんぞと――」
「つまりセッ◯スがしたいわけですね。」
「……はい。」
つまりそういうことだった。
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