【デレマス】あやめ「バックストリート・ニンジャ・パフォーマンス」
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44:名無しNIPPER[sage]
2017/07/15(土) 23:51:37.40 ID:0Mcrdfm2o
 データには、プロダクション所属アイドルとサラリーマン、背景が社内であることを考えれば仕事上の関係者だと容易に想像がつく二人が、“二人きり”であるかのように切り取られた写真が収められていた。「もう舌が回りますか」「こんな……瞬間でさえ今じゃ誰も隙を見せねえ。それこそ内部でないとな……お前の意見に同意するぜ……どうかしてるよ。これを、少し加工するだけで発狂する野郎共はな」プロデューサーは鼻を鳴らした。


45:名無しNIPPER[saga]
2017/07/15(土) 23:52:07.70 ID:0Mcrdfm2o
「アイドルの処女性……アンドロイド……」悪徳は、ここに逃げ込む前に見かけたARホログラムを思い出した。「転換点はもう、来てるのかもな……俺もお前も」プロデューサーは応えない。彼は踵を返した。「おい」振り返る。


46:名無しNIPPER[saga]
2017/07/15(土) 23:52:38.04 ID:0Mcrdfm2o
「出演料、寄越しやがれ」プロデューサーはため息をついた。「あなたの今回のクライアントは既に抑えてあります。失敗のペナルティは、ありませんよ。それで手を打ってください」「はん……」それ以上悪態をつく気力も悪徳には残っていない。「では」プロデューサーは後ろ手に何かを投げて寄越し、消えた。


47:名無しNIPPER[saga]
2017/07/15(土) 23:53:07.36 ID:0Mcrdfm2o
 それは一枚の販促用ホログラムカードだった。悪徳の顔の横で、浮かび上がった手のひらサイズのあやめが、一定周期でニンジャ空手演舞を繰り返している。彼女の周りをデビュー曲の曲名と発売日がくるくると回っている。


48:名無しNIPPER[saga]
2017/07/15(土) 23:53:40.50 ID:0Mcrdfm2o
 アイドル……プロデュース……ニンジャアイドル『あやめ』がこの時代にはたしてどれだけの成功を収められるか、悪徳にはその可能性など測りようもない。たとえ体術に、空手に長けていようとも、それが業界の荒波にどれだけ役に立つものか。だが、あの空手乱舞で感じた熱は、まだ悪徳の体内に燻り続けいている。


49:名無しNIPPER[saga]
2017/07/15(土) 23:54:14.22 ID:0Mcrdfm2o
「馬鹿馬鹿しい……どうかしてるぜ……」自分が撮ってきたスキャンダルによって潰された少女たち。未来、可能性。「どっちにしろ、女の性を商売にかけることにゃ、変わりねえよ……」それは独り言ちて、ただ自分への言い訳めいて誰に届くでもなく中空に消えた。



50:名無しNIPPER[saga]
2017/07/15(土) 23:54:47.01 ID:0Mcrdfm2o
 雨は未だ、彼と東京を覆っていた。


51:名無しNIPPER[saga]
2017/07/15(土) 23:55:15.23 ID:0Mcrdfm2o
以上になります。ありがとうございました。


52:名無しNIPPER[sage]
2017/07/15(土) 23:56:26.76 ID:Crp9ezXmo
ドーモ、〜=サンはテンプレなので外して欲しくなかった

それ以外は悪くない


53:名無しNIPPER[sage]
2017/07/16(日) 01:54:10.95 ID:9FlqI/lx0
忍殺語を徹底して排しながら、あやめ殿で忍殺を書くと技前がある。


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