二宮飛鳥「美波さんにボクの歌が歌えるわけがない」
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16:名無しNIPPER
2017/07/14(金) 09:06:54.70 ID:jKZID4Vr0
少しの押し問答の末、美波はゆっくりと話し出す。
「私も、実は不安なことばかりで」
あんまり、そう見えないってよく言われちゃうんだけどねと、困ったように笑った。
「私、いまだ自分が何をやりたいのか、何に向いているのか、わからなくて……。それを見つけたくて、色々勉強して、試していたの」
一つ一つ、丁寧に言葉を拾い上げる。
プロデューサーの言葉の意味が、ようやく掴めてきた。
話さないと、何もわからない。
美波のことを、どうして完璧な人間だと、女神のような存在だと思い込んでいたのか。
どうして強い言葉を投げつけても傷つかないと、思い込んでいたのか。
どうして努力も、挫折も、苦悩もないと、決めつけていたのか。
上部だけを掬い取って、レッテルを張られるだなんて、飛鳥がされて嫌がる行為の一つだったはずなのに。
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