小日向美穂(27歳)「ねぇ聞いて、素敵な人生を歩んできたの」
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22: ◆XUWJiU1Fxs
2017/07/06(木) 00:48:04.13 ID:EEAT6ERxo
「よう、美穂。相席いいか?」

「プロデューサーさん。良いですよ」

 映画の収録までの時間を局内のカフェで過ごしていると目の前の席にプロデューサーさんが座っていました。
以下略 AAS



23: ◆XUWJiU1Fxs
2017/07/06(木) 00:48:41.60 ID:EEAT6ERxo
 初恋、と呼ぶにふさわしい感情を自覚するようになるのにそう時間はかかりませんでした。あの歌の歌詞を引用するならば、素敵な恋をしていたんだと思います。だけどそれを言葉にして伝える勇気はまだまだなくて。出したかったラブレターには切手を貼ることが出来ず、気が付けば彼の前には誰よりも愛おしい女の子がいたんです。

「プロデューサーさん」

「ん?」
以下略 AAS



24: ◆XUWJiU1Fxs
2017/07/06(木) 00:49:07.04 ID:EEAT6ERxo
「あーあ、プロデューサーくん。私、振られちゃったなぁ」

 ベッドの上、彼の名前を借りたシロクマくんに愚痴を零す。別に期待していたわけじゃないし、女々しい自分にバイバイ出来ればなんて思っていたけど、結局口にしても私は後悔をしちゃった。

「……これは演技の練習、なんだからね」
以下略 AAS



25: ◆XUWJiU1Fxs
2017/07/06(木) 00:50:18.41 ID:EEAT6ERxo
 光陰矢の如しとはよく言ったもので、永遠に続くかと思われた地獄のようなレッスンも終わりを迎え、ついに私たちの一度きりのステージの日が訪れた。

「ど、どうかな? 似合っていますか……?」

「ええ、バッチリです! 皆今でも高校生で通用しそうですね!」
以下略 AAS



26: ◆XUWJiU1Fxs
2017/07/06(木) 00:50:44.88 ID:EEAT6ERxo
「うん、そうだね。ふぅ……私は女子高生だ、誰がなんと言おうと女子高生なんだ……熊本の女は強いんです……」

 自己暗示をかけるように、あの頃の自分を演じることができるように言い聞かせてみる。どれだけ場数を踏んで主演のドラマや映画を経験したとしても、緊張してしまうのは今でも変わらない。でもそのプレッシャーすらも楽しめることができたなら。きっと、私の中から不可能という文字が消えてしまうだろう。

「ママー、頑張ってね?」
以下略 AAS



27: ◆XUWJiU1Fxs
2017/07/06(木) 00:51:54.30 ID:EEAT6ERxo
 愛らしい笑顔で残酷なことを言い放っちゃいました。表情は変えないように頑張ってはみたけど、結構グサリと来ます。

「私は女子高生なんです……誰がなんと言おうと17歳の島村卯月なんです……ガンバリマス……」

 今のは流石に効いたのか、卯月ちゃんもちょっと涙目です。
以下略 AAS



28: ◆XUWJiU1Fxs
2017/07/06(木) 00:52:25.83 ID:EEAT6ERxo
「こ、こんなに沢山の人が来てくれたんだ……」

「宣伝活動も頑張ったからな。本当はもっと大きな箱を取りたかったんだけど」

「充分すぎるくらいです!」
以下略 AAS



29: ◆XUWJiU1Fxs
2017/07/06(木) 00:52:52.17 ID:EEAT6ERxo
「ふぅ」

 緊張する心はどんどんテンポを上げていって。それでも嫌な気持ちにはならなかった。

「頑張りましょうねっ」
以下略 AAS



30: ◆XUWJiU1Fxs
2017/07/06(木) 00:54:07.64 ID:EEAT6ERxo
以上になります。ピンクチェックスクールは永遠です。読んでくださってありがとうございました


31:名無しNIPPER[sage]
2017/07/06(木) 01:17:21.25 ID:WRKvq4VNo
おつおつ
面白かった


32:名無しNIPPER[sage]
2017/07/06(木) 04:31:19.93 ID:Wrw0nOcvo
乙乙
流石舞さんだなww


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