【モバマス】ほたる「わたしの不幸と、幸せと、不幸」
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◆7PpQF0yG66
[saga]
2017/07/02(日) 12:28:46.79 ID:YyjtO4V8o
全て弾ける。涙は止まらない。
以下略
AAS
52
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◆7PpQF0yG66
[saga]
2017/07/02(日) 12:29:28.48 ID:YyjtO4V8o
わたしが喚くのを止めて、体を震わせるほどになったころになってからプロデューサーさんは呟きを漏らすようにして話す。
「――なあ、ほたる。俺は今からとても無責任なことを言う。だから――だか、ら……聞い、てくれ……よ……」
「……っ?……ぷろでゅーさー、さん……?」
以下略
AAS
53
:
◆7PpQF0yG66
[saga]
2017/07/02(日) 12:31:07.33 ID:YyjtO4V8o
きっとわたしのために泣いてくれていて、それが悲しくて。プロデューサーさんの涙を拭おうと、手を伸ばして――。
その瞬間にわたしはスーツのざらりとした感触に包まれていた。
以下略
AAS
54
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◆7PpQF0yG66
[saga]
2017/07/02(日) 12:31:59.57 ID:YyjtO4V8o
「…………へ……?」
「お前を!白菊ほたるをプロデュースしてトップアイドルにしたいんだ!」
わたしはプロデューサーさんの言葉に動揺して間の抜けた言葉を返してしまう。
以下略
AAS
55
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◆7PpQF0yG66
[saga]
2017/07/02(日) 12:33:57.35 ID:YyjtO4V8o
「……じゃあ、お前がトップアイドルになりやすいと思う方を選んでくれ」
「そ、そんな簡単に……?」
「ああ。お前は自分が何も見えないって言ったけど。少なくともトップアイドルになりたいって夢は、見えてるんじゃないのか?」
以下略
AAS
56
:
◆7PpQF0yG66
[saga]
2017/07/02(日) 12:34:43.79 ID:YyjtO4V8o
「俺はほたると一緒にそこへ向かっていきたい。そこにほたるを連れていきたい」
「……で、でも。そのせいで事務所の人達が――」
「そんなことはない。事務所の仲間はみんなほたるの頑張りを知ってる。そしてみんなも同じように頑張ってる。ほたるの不幸なんかに負けたりしないさ」
以下略
AAS
57
:
◆7PpQF0yG66
[saga]
2017/07/02(日) 12:36:16.37 ID:YyjtO4V8o
「でも……!でも!」
でも。なんだろう。確かにそれは何かが欠けているかもしれない。いろいろ間違えているのかもしれない。
以下略
AAS
58
:
◆7PpQF0yG66
[saga]
2017/07/02(日) 12:37:25.06 ID:YyjtO4V8o
プロデューサーさんはわたしをちゃんと見てくれる。不幸なわたしも不幸でないわたしも見失わないでくれる。
今、わたしのファンが求めているのは不幸な白菊ほたるだけかもしれない。
でもプロデューサーさんは白菊ほたるをトップアイドルにしてくれる。他でもない白菊ほたるそのものをプロデュースしてくれる。
以下略
AAS
59
:
◆7PpQF0yG66
[saga]
2017/07/02(日) 12:38:36.40 ID:YyjtO4V8o
小指の絡まるこの感触をわたしは忘れない。そして、いつか思い出すのだ。
それはきっと、わたしがトップアイドルになったとき――――
以下略
AAS
60
:
◆7PpQF0yG66
[saga]
2017/07/02(日) 12:40:48.02 ID:YyjtO4V8o
――数日後 事務所
「おはようございます……。プロデューサーさん」
「ああ。おはよう、ほたる」
以下略
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