【モバマス】ほたる「わたしの不幸と、幸せと、不幸」
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◆7PpQF0yG66
[saga]
2017/07/02(日) 12:24:55.39 ID:YyjtO4V8o
「 そんな自分自身が嫌になったとき、私の逃げる先はなくなりました。
未来に希望が見えなくて、今を否定したくなって。
そうしたらついこの前までの日常がいとおしく、同時にもうそんな日常は終わってしまったことを自分の感情から気取りました。
以下略
AAS
48
:
◆7PpQF0yG66
[saga]
2017/07/02(日) 12:25:22.88 ID:YyjtO4V8o
わたしの言葉で紡がれて初めてわたしに認識できた“白菊ほたる”はあまりに見苦しく、わたしは自然と目を伏せる。
49
:
◆7PpQF0yG66
[saga]
2017/07/02(日) 12:26:29.67 ID:YyjtO4V8o
「 どこを見ても何も見えません。
全て闇で、平衡感覚は全て失われて、選ぶ理由すらも分かりません。
黒と黒。無と無。どちらの選択もわたしには同じものに見えます。
以下略
AAS
50
:
◆7PpQF0yG66
[saga]
2017/07/02(日) 12:27:49.57 ID:YyjtO4V8o
「どうやって選べと言うんですか……っ!」
正解のない選択なんて美しくもなんともない!
「何も分かりません……っ!何も見えません……っ!」
以下略
AAS
51
:
◆7PpQF0yG66
[saga]
2017/07/02(日) 12:28:46.79 ID:YyjtO4V8o
全て弾ける。涙は止まらない。
以下略
AAS
52
:
◆7PpQF0yG66
[saga]
2017/07/02(日) 12:29:28.48 ID:YyjtO4V8o
わたしが喚くのを止めて、体を震わせるほどになったころになってからプロデューサーさんは呟きを漏らすようにして話す。
「――なあ、ほたる。俺は今からとても無責任なことを言う。だから――だか、ら……聞い、てくれ……よ……」
「……っ?……ぷろでゅーさー、さん……?」
以下略
AAS
53
:
◆7PpQF0yG66
[saga]
2017/07/02(日) 12:31:07.33 ID:YyjtO4V8o
きっとわたしのために泣いてくれていて、それが悲しくて。プロデューサーさんの涙を拭おうと、手を伸ばして――。
その瞬間にわたしはスーツのざらりとした感触に包まれていた。
以下略
AAS
54
:
◆7PpQF0yG66
[saga]
2017/07/02(日) 12:31:59.57 ID:YyjtO4V8o
「…………へ……?」
「お前を!白菊ほたるをプロデュースしてトップアイドルにしたいんだ!」
わたしはプロデューサーさんの言葉に動揺して間の抜けた言葉を返してしまう。
以下略
AAS
55
:
◆7PpQF0yG66
[saga]
2017/07/02(日) 12:33:57.35 ID:YyjtO4V8o
「……じゃあ、お前がトップアイドルになりやすいと思う方を選んでくれ」
「そ、そんな簡単に……?」
「ああ。お前は自分が何も見えないって言ったけど。少なくともトップアイドルになりたいって夢は、見えてるんじゃないのか?」
以下略
AAS
56
:
◆7PpQF0yG66
[saga]
2017/07/02(日) 12:34:43.79 ID:YyjtO4V8o
「俺はほたると一緒にそこへ向かっていきたい。そこにほたるを連れていきたい」
「……で、でも。そのせいで事務所の人達が――」
「そんなことはない。事務所の仲間はみんなほたるの頑張りを知ってる。そしてみんなも同じように頑張ってる。ほたるの不幸なんかに負けたりしないさ」
以下略
AAS
57
:
◆7PpQF0yG66
[saga]
2017/07/02(日) 12:36:16.37 ID:YyjtO4V8o
「でも……!でも!」
でも。なんだろう。確かにそれは何かが欠けているかもしれない。いろいろ間違えているのかもしれない。
以下略
AAS
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